あっという間に2月の半ばになってしまいました。
本日はバレンタインデーですね!昨日まで連休だったということもあって、
連休中に前倒しで楽しまれた方が多い印象です。
ふと、今の旦那さんと海外で遠距離をしていた頃に手紙とチョコレートを贈っていたなあと思い出しました。ホワイトデーには職場に花束が送られてきて、恥ずかしながらとても嬉しくて、心強く思ったことを覚えています。遠距離の時こそ、少しオーバーにするくらいの方が心に響くかもしれませんね。
さて、前回からの話が逸れてしまいましたが、海外のカントリーサイドでの話の続きです。
滞在していた町には、日本人はもちろんお店も少なく、カフェも数店舗、代わりに広大な土地と広めの家が多かった印象でした。滞在2日目に、ちょうどウェディングケーキを届ける予定があったパティシエの彼女と、バーン(納屋/*写真)に連れて行ってもらうことになったのですが、そこは私が想像していた納屋ではなくはるかに天井が高くて光の入る、アットホームで素敵な会場。もちろん元は特に何の変哲もない納屋で、普段は物置です。(でもなんて可愛い外観)まだ準備段階でしたが、中はとても居心地のいい空間でした。
現在の日本のウェディングも、ヴィラや屋外、貸切のコテージなどを好む方も珍しくありません。私はゲストハウス出身なのでバンケットは屋内が中心でしたが、ガーデンをメインとした進行や、会場を開け放した演出が得意でした。その時期では、高砂を取っ払うスタイルはまだまだ珍しく、いつもと動線が変わるためかなりのスタッフを巻き込む上に、回転が大事な式場のことを考えるとなかなか現実的ではありませんでした。色々と意見をもらってこのスタイルへの葛藤もありました。それでも当日のリラックスした新郎新婦とゲストの笑顔、会場の一体感、そしてそれを越えた後の自身の満足感は、屋外のパーティの魅力を感じる十分なきっかけとなったんです。そして、この海外の滞在中にそのふわっとした感情は、自分がウェディングプランナーをフリーランスとして続ける目的へと変化していきました。
前述が長くなりましたが、前回お話ししたように自身の土地や場所でその他アイテムも周りの協力で準備できる場合、事実上ウェディングパーティは可能だと思います。
ただし、プランナーの役割が存在しない場合、当日の決定権である新郎新婦ふたりにその役割がまわってきます。一斉に動くどこかのポジションで質問が出てきた時、進行中の新郎新婦に直接確認しに行かないといけません。当日の準備中、進行中にMCやPA、シェフやパティシエ、フローリストやフォトグラファーが二人に直接聞きに行って新郎新婦が都度対応することはスマートでしょうか?
起こりうる1つ1つが小さなことであっても、当日はなかなかのボリュームになります。ウェディングはゲストが一同に会するため、急な要望やイレギュラーがたくさん発生する場所。自身が何十年ものベテランのウェディングプランナーであっても、自分のウェディングには別のプランナーを雇うのがベターです。日本でお馴染みになってきたグルームズメンやブライズメイドは基本親しい友人たち。準備までは手伝ってもらっても、当日は裏方ではなくメインで楽しんでほしいですよね。
ウェディングプランナーの当日はご飯も食べず走り回っているイメージがありますが、それも含めて私はこの役割の醍醐味だと感じています。(もちろんチャンスがあればしっかり食べます!)
二人とゲストの楽しそうな笑顔を見られる現場にいることが、何よりも活力になっているからです。誰でも好きなことに没頭している時は食事を忘れたりしてしまいますよね?私にとってはそんな感覚だったり。ちゃんとその時間も満喫しています。
ずっと繋がりを持っている新郎新婦さんもいらっしゃいます。県外を転々としているのでなかなか直で会えないのですが、海外にいるときもお手紙を送ってくれ、何度も励まされました。当日だけでない、素敵な関係を築く事ができる、ウェディングはまだまだ計り知れない魅力をもっています。
自らどれだけ新郎新婦に尽くしてもいいという贅沢な仕事、
それが私にとっての”フリーランスウェディングプランナー”です。
HOLiiiC producer
Aya Ban